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世のうちそと

 庭師はええぞ

庭師はええぞ

母子家庭だという読者の方から人生相談がひとつ舞い込んだ。ひとり息子が大学を中退して、専門学校に再入学したいととの話。人生相談は筆者の任ではないが、私なりの意見はこうだ。

母親は、いったい子供に何を望んでいるのでしょうか。一人前の立派に自立した男になって欲しいということではないでしょうか。またハタチを過ぎた子どもが家庭の状況については親が口にせずとも察知して当たり前のことです。

いまでは大卒資格より一人前を目指すことが大事なことです。となれば、近い将来の職業生活に備えようというので本人は、専門学校へ行こう考えたに違いありません。問題は学費(年間150万円以上)のことです。これをすべて親が持つと言うのは現実的ではありません。せめて半分は彼がアルバイトをしてでも自立を図りながら工面すべきです。母子家庭であることの自覚を持っていただいて、強く生きるチャンスだと考えて欲しいものです。

息子さんの前途には3つの道が考えられます。
第1の道は、学校生活を続けて卒業されたら、サラリーマンのプロとして生きていく道。しかし、今の彼は選ばないでしょう。

次に、中退して、好きな道を決めて専門の技術職をめざす道です。問題は学費と技術者・職人の道です。彼なりに悩み迷った末の判断だと思います。彼はこの道を選ぼうとしています。

でも、私だったら第3の道を選択します。大学は中退します。そして一生の仕事の師匠を探して弟子入りします。住み込みで無給もいといません。二年間はみっちり修業です。そうしたからといって、それほど人生に遅れをとったことにはならないはずです。一生使える技術・技能を身につけた方が得策です。

今の若い人たちはみな専門学校に行けば職業が定まると考える風潮がありますが、それほどカンタンなものではありません。農業でも漁業でもいいですが、国際性も考えて純粋日本的なモノを選びます。そうです、庭師・造園家などは、みどりを友とし、海外でも脚光を浴び、定年もありません。庭師の道は未来ある職業です。

もちろん成功するには、自分の奮闘努力があるのみですが。

( 2010/09/01 )

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