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世のうちそと

 少女マンガパワー

少女マンガパワー
強い女性を作った源泉
つよく、うつくしく・・そして

 日本の少女マンガが世界から注目されているという。そんなマンガ家23人の作品世界を通して、全体を見通そうという企画がはじまった。展示会の名は「少女マンガパワーーつよく・やさしく・うつくしく」である。ほぼ今年いっぱい国内を巡回する。川崎市を皮切りに、新潟、京都、高知まで。すでに1昨年には北米9ヵ所で開かれ、今回はその凱旋展示の趣がある。

今から百年前、少女雑誌は誕生した。雑誌媒体を主舞台に発達してきた。少年向け雑誌とは読者層を異にした。男の子と女の子とは異なるメンタリティの中で育てられた時代である。

男性が会場に足を踏み入れるには勇気がいった。実際、会場には男性の姿はほとんど見えない。いまも少女マンガの世界が厳然としてあり、ファンに支えられている世界があることを実感した。

1950年末にはストーリーマンガが5割を超えるようになった。こうして少女マンガ誌も姿を変えてゆく。70年代は少女マンガの黄金期とされ、影響力の大きいメディアに育った。今となってはマンガを見ない大人世代も、少女の一時期には、特定のマンガを愛読したはずだ。

少女マンガには、独特の表現技法がある。人物が心の中で話す言葉を直接コマに書き込むのだ。これを「内語」という。詩的なモノローグもそうだ。実際の発話と内面との間にズレがある状態や心の揺れ動く様を掘り下げて表現するテクニックが駆使される。少女たちはこうしてマンガを教科書として成長した。

近年では東アジアや欧米など海外でも熱く歓迎されている。年齢を超え、性別を超え、国や地域を超えて広がっている。2005年10月、カリフォルニアからスタートした少女マンガ展示会は2年間に及ぶ展覧となり、カナダのバンクーバーで幕を閉じた。「ガールズパワー!少女マンガは何を語るか」がタイトルで大学生が真剣なまなざしでこれを論じている。マンガは国際語の地位を獲得したのである。

長い間、紙媒体でしかなかったものが、インターネットの登場で世界中にファンを拡大したことも大きかった。

「つよくやさしくうつくしく」が一貫して変わらぬ少女マンガの主人公の性格として描かれているのも興味深い。手塚治虫の「リボンの騎士」はその先駆的作品だ。ヨーロッパの中世を舞台にお姫様、それも男装の麗人が活躍する波瀾万丈の一大コスチュウム・ロマン。ストーリーマンガであるが、一人称のモノローグはまだない。変身・変容するキャラ、かっこよく、かわいい。

「ベルサイユの薔薇」の池田理代子作品。舞台は18世紀、激動の変革期のフランス。愛の真実を貫き、人生を真剣に見つめ、精一杯生きた人達の群像を描く。輝く瞳、派手な髪形、愛に溺れ、妬み、苦しみ、泣き、歓喜に包まれる人間を描いた。綺麗な衣装を着て舞台で踊る、女の子にとって永遠のあこがれの世界がある。

萩尾望都の描く世界も連載から三十年、ファンタジィーの世界を扱い、無垢、残酷、繊細な心、可憐さ、悲しみ、孤独がある。最近はいずれの著者も、つよく、美しくはあるが、やさしさは消えてしまったような気がした。時代というべきか。

( 2008/04/29 )

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