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世のうちそと

 ニキ美術館、夢見る少女の欠片 自由な造形、カラフルな色彩

 栃木県にある国立公園・那須高原の静かな別荘地の一角に、ニキ美術館はある。1994年秋、オープンした。

 3000坪の豊かな自然の中、重厚な長屋門をくぐり美術館入口までの長い小道が素晴らしい。小川をまたいで、野草や樹木いっばいの庭の中を歩いていく。気持ちがいい。

 この道は四季折々に姿を変える。たたずまいは日本風である。が、建物はフランス生まれで米国育ちの女性造形作家、ニキ・ド・サンファル[1930ー2002]の作品だけを集めた個人美術館である。

 自由で不思議な造形感覚、独特のカラフルな色彩感覚にあふれる作品を数多く残した芸術家。見る者を驚かせ、楽しませてもくれる。

 ここでは200点以上のニキ作品が展覧できる。美術館入口は庭園の裏まで回り込んだところ。ダイヤモンドカットの屋根とガラス面が広い方形の展示室が繋がれて、まるで胎内くぐりをしながら作品を鑑賞するような不思議なつくりになっている。

 最初の部屋の壁に飾られているのが『恋人へのラブレター』[1968年]という版画。これこそニキ美術館を誕生させることになった作品。

 オーナーであり館長でもある増田静江さんが、この小品版画と対面したおり、三日間同じ夢を見、汗びっしょりで目覚め「人生が変わった」という記念すべき出会いとなった作品なのである。

 続く部屋には98年に初来日したニキが制作した3㍍を超える巨大な像『ブッダ』が鎮座している。京都の寺院で見た仏像に感銘を受けて制作された作品。

 次の部屋は異様である。「射撃絵画」が紹介されている。絵の具を込めた銃で自分の作品を撃ち抜き、流れ出たインクをそのまま絵としものである。

 裕福な銀行家の娘として生まれたが、彼女にとって、そこは偽善と抑圧の家族、自由もプライバシーもなかった。放校処分、モデルとして活躍、美形で「ヴォーグ」「ライフ」の表紙になるほどだった。

 10代で駆け落ち結婚、二人の子をもうけるが、離婚、重度の神経衰弱で入院。はたで見ていてもなんともやり切れない。しかも男性社会を糾弾し銃で撃たれるとなれば、男性にはとてもお近づきにはなりたいとは思わない。女性ファンが多いというのは分かる。

 25歳の時、芸術家になることを決心する。自由と愛を求め、大きな夢に向かって闘いを開始したのである。「テロリストになるかわりにアーティストになった」のである。

 彼女が長生したのはよいことだった。作風が変わり、思想は純化され、人類愛に満ちた作品が次々と発表されたのである。

 来日したおりのNHK教育テレビで、自分の作品が日本人に愛される理由について語っている。作品には誇張、想像力、躍動性に溢れている。そこがいいのだ。

 部屋でのいちばん人気は、極彩色の作品「ビッグレディ」をはじめとする豊満な女性像の一群であろう。女性ゆえの苦悩や葛藤を芸術の域まで昇華させたニキ。

 そんな彼女は、自分は「ごく普通の人達の為の芸術家だ」と話すのである。その通り、苦難続きの辛い人生を歩んだけれど、純粋な少女のままの、最初の愛の版画「恋人へのラブレター」の世界は常に彼女の心の奥底に埋め込まれていたのだろう。

( 2008/01/15 )

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