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 特別展「ＦＬＯＷＥＲ」 太古の花から青いバラまで
[特別展花ＦＬＯＷＥＲ〜太古の花から青いバラまで」が3月24日から6月17日まで上野の国立科学博物館で開かれた。主催は国立科学博物館。
報道内覧会が３月２３日に行われた際、個人的興味から出かけて行った。会場入り口付近で監修者の岩科司・同博物館主任研究員と柴田道夫・農研機構花き研究所研究管理監が紹介された。
報道関係者が４０人ほど固まっている。なかには就学前のお子さんもいる。年端も行かぬのに花の研究に興味を持つというのは末恐ろしいことだと驚愕の念を覚えた。
花の魅力の源を知りたい、そのためには花の科学的特質から花の研究や文化まで資料や実物展示で示している。中に、１９９０年大阪で行われた「花の万博」で見たふしぎな花類が目を惹いた。キソウテンガイ（砂漠に咲く花）、ラフレシア（世界一大きな花）、プヤ・ライモンディー（世界一背の高い花）、スマトラオオコンニャク（世界一大きな花序をもつ）の標本や模型などである。「花の万博」からほぼ２０年経つのに要請があれば、出番となることを確認した。
会場は全10章に分けられる。�＿屬箸呂覆砲���花の誕生と進化�２屬梁人誉��だこΔ里佞靴�な花�ダこΔ硫屐広Σ屬慮Φ羯豊Р屬鬚弔�る�┷膿靴硫奮惴Φ羸�果��花おりおり��カール・フォン・リンネー。全貌をマスター理解するのはとてもたいへん。お子さんには無理のように感じた。
副題にある「太古の花」という意味は花の化石や花の復元探索の研究成果から進化の道を紹介するコーナー。最古の花としてイスラエルで産出された1億3000万年前の珍しい花粉化石が展示されていた。アルカエフルクツス（昔の果実というほどの意）の生態復元画もある。
現在世界には25万種の花の咲く植物があるとされる。なのに花は基本的にすべて異なるのだという。花色の違いをはじめ、形、香り、開花季節の違いもある。さらには受粉のかたちとして、虫媒花、鳥媒花、動物媒花、動物媒花、風媒花、水媒花と様々だ。自然界の中で目立つ花が有利で、繁栄をしていく。そのような進化の過程を学ぶことができる。
最新の科学研究成果の「青いバラ」のコーナーには開発者の田中良和・サントリー�蠕菴淵灰�技術研究所シニアスペシャリストも出席しインタビューに応えていた。
科学の進歩は遺伝子工学的な手法によって花を改良することが可能になったのだ。英和辞典でブルーローズは「不可能、できない相談」との意。それを可能にしたのが遺伝子操作だ。
青い花から青色遺伝子を採る。そしてバラの葉から特殊な細胞を誘導させ、その細胞に青色遺伝子を導入し、選抜。遺伝子の入った細胞を増殖させ、植物体へ再生、温室で開花させる。
かくして自然の気まぐれにまかせた太古から、最新の遺伝子操作技術まで見せてくれた。なるほど、主催者の名前をみて他の花イベントとは違うということを納得させてくれたのである。
最終コーナーは、生誕300年を迎えるカール・フォン・リンネ（スウェーデン生まれ）の業績紹介コーナー。分類学の基礎をつくり、植物に名前をつけた人である。
( 2007/06/15 )
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