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 どこがビッグなものか


 ビッグモーターの不正報道が止まない。中古車販売全体にも不振の眼が広がっている。 前社長の兼重氏が都心に持つ500坪の大豪邸も週刊誌に載っていた。噴水・滝・茶室付きと造園企業経営者からみたら頼もしい存在だ。ソニー創業者の一人でもある盛田昭夫さんが暮らしていた跡地という。盛田氏の時は外からも桜を眺めることができた自然豊かな邸宅だったらしい。持ち主が変わったら高い樹木まで伐採され、高い塀がそびえる要塞となってしまった。田舎出の一代で財を成した成り上がり者に見られる典型的な人物像である。時流に乗り稼ぎ出させたカネが、保険金を不正に請求し、預かった車を故意に傷つけるといった金権追求第一主義の表れである。店舗周辺の街路樹に除草剤を撒くといったことまで発覚するに及んではとても許しがたい。こんな会社は一刻を争ってこの日本から消えていただいて構わない。
確かに商売人であれば、店の前の看板が見えないなど街路樹は邪魔者扱いだ。でもそこは
天下の公道だ。その会社の私有財産ではない。それを「環境整備点検」などと称して枯らし、時には伐採してしまう。頭がおかしいというしかない。記者会見では前社長は「天地神明に誓って」そのような指示を出した覚えはないととぼけた。一代でその業種でトップに成りあがった創業オーナーに良くみられるタイプである。
道路の緑は大切なものであって、緑の業界にも道路緑化保全協会という全国組織があった。その協会も消滅して久しい。都市の貴重な緑を守る業者の集まりだったのに。
ともあれ「街路今回のマスコミも一斉報道で名前だけは「ビッグ」になった。皮肉なめぐりあわせではないか。

( 2023/08/14 )

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