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 1年半も待ったのに

 東京五輪・パラリンピック延期が決まった。新型コロナウイルスが収束し、安全安心が担保されなければ始まらない。

 1年延期という安全保障期間がなければ、さらに延期もありうることになる。誰の責任とも言えない。コロナ問題について、首相は先の記者会見で「封じ込めに責任果たす」ことを強調していた。
ウイルス検査を1日あたり8000件をめざすとか緊急事態に「さまざまな措置を尽くす」との話だった。あくまでも緊急の措置に万全策を尽くすことを強調していた。
数値は「0.06にとどまっているから爆発的感染にはならない」とも説明もあった。

 この緊急事態宣言は、6月になり解除された。ただ、後遺症は日を追って深まるばかりだ。

 これから先のことを考えても悲観的にならざるを得ない。一年延期したところで、オリンピックも中止になるし、企業倒産もたくさん出て、経済界の立ち直りは見通せなくなる。これもまた悲観的に報じられている。

 識者は感染予防などの「防疫や衛生管理に予算をケチってきたそのツケが回ったのだ」とうそぶくけれど、かと言って実際にさかのぼることなど出来ないのだから詮ない話になってしまう。

 ところで、ここまでの文章は、半年以上前に書いたものだ。ただ掲載はしなかった。日々局面が変わるのでむだになる文章がたいへん多い。このために1年前の話を出してもそれほど違和感なく読めることにもなる。本質的な部分で変わっていないのではないか。東京五輪、パラリンピック組織委員会の森会長が辞任した。あれこれあって後任に橋本五輪相がなった。

 
今は、森喜朗元総理の発言が・女性蔑視論者で世界的な大イベントをまとまる長の発言としてさわしくないと言うのが発端だけれど実際はマスコミ報道が偏向していただけの話。お気の毒というしかない。

 橋本新会長を政治の道へ導いた恩人が森喜朗さんだったと言うから、人との縁はわからないものだ。現役首相時代からは失言のおおいことで有名だったが、肝心のところで会長返上に追い込まれたことになる。もはや呪われたオリンピックというしかない。

今回の体験を次に生かすしか術はないのであろうが、果たしてそんな機会があるものなのか、はなはだこころもとない話でもある。
  

( 2021/02/15 )

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