ありそで、ないはなし
コロナ感染の数字を数えて令和3年も明けたのだが、収束するどころか、拡散の一途で先行きの不安は増すばかりである。 2度目の緊急事態宣言が出たが、アメリカ、ブラジル、インドなどのニュースを見ていると日本はまだ良い方だと言う。 このところ人気つるべ落ちの日本の首相の本音はいかがだろうか。世界の死者は200万人を超えているそうな。 そんな状況下で、「我が日本は健闘している、むしろ褒めてもらいたい」と居直りたいのではないか。そう忖度したいほどである。
アメリカなぞは、大統領選挙の結果、国家が分断するほどの混乱ぶりだ。民主主義と言う理想郷も脆いものだなと思う。
長い巣ごもりの日々で考えることは、命のことである。老いてていても死にたくない。経済や生活は大事だが、金持ちも貧乏人も病気持ちも進んで死にたいとは思わない。
それだから今度のコロナウイルスの世界的流行の中でも人の命は地球より重いといった言葉が幅を効かすようになる。それでなくとも人は死ぬし、新しい命だって生まれて来る。
生きとし生けるものはみなそうだ。生老病死と言わないまでも寿命があって、それを全うしてこそ死も浮かばれる。おめおめコロナ感染ごときで死にたくない。
造園家は植物と近しい関係にある。世界がコロナに充たされていようとも日々成長を続ける。えらいものである。だからこそ剪定が必要になったり、収穫や売買の喜びもあるのであろう。人間だって巣ご 今はマスクをして外出するからまだ良いが食事するときは外さずには食べられない。そんな日常は一日も早くにおさらばしたいものだ。 菅義偉首相は通常国会の施政方針演説で緊急事態宣言下にあるなか「新型コロナウイルスの早期封じ込めが最優先だ」と述べた。 内閣総理大臣に就任して4カ月、国民の「安心」と「希望」を追い求めてきたとも語った。それはウソではないだろう。でもいかがなものか。当初力説していた経済を守り抜くと言う文言は消えてしまった。 感染拡大は納まらず、医療は崩壊し、経済は厳しい局面にある。コロナ感染で亡くなる人より自殺者の方が上回るのではないかと危惧している。
かと言って、政治家が自分の全財産をつぎ込んで市民のために尽くしたなんて話しは古今東西聞いた試しはないのである。 ( 2021/01/15 )
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