ぴえん
今年は聞き慣れない言葉をたくさん知るところとなった。ただそのほとんどはおもいだせないでいる。
「3密」が今年の新語大賞に選ばれた。他にも新型コロナウイルスに関する用語が多く見られた。当然のことと思う。
人の移動が禁じられると経済が打撃を受けることを改めて識った。経済と命、どちらが大事かと言えば、命が大事に決まっている。 されど生きものは何よりも水と食べものがないと生命保つこともできない。何よりも命が大事に決まっている。 政府はようやくgo to トラベルを一時停止した。専門家たちの進言をようやく受け入れたかんじだ。
世界的に見れば日本はまだ良いほうらしい。アメリカ、ブラジル、ヨーロッパでは、2波、3波と深刻らしい。
日本人は清潔を旨とする習慣が昔からあった。外から帰ると、手を洗い、うがいをした。学校でも家庭でもそう教えられた。ときには玄関口で足も洗った。靴を脱いで座敷に上がる。世界でもまれな清潔な日本人だった。
それでも今回の新型コロナウイルスは蔓延した。いつからか躾も緩んでいたのだ。
今や人とは非接触が叫ばれる。確かにリモートでおおかたのことは済む。大概の仕事は人間に頼らなくともすむ。これからは大概のことはインターネット利用になっていく。
電化が始まったのは明治時代、みんな驚いた。夜がなくなったからだ。ネオンの灯りで夜もきらびやかである。 このことを都会に住む人は何とも思わない。
ど田舎に住めば夜は暗くて当然。暗ければ寝るしかない。『明治は遠くなりにけり』なのだ。
別荘族は、週末向かうと遠隔操作で到着と同時に、湯は沸き、食事は用意され、ロボットの相棒はかいがいしくお世話をしてくれる。
若い世代はこんな日常をらくらくクリアしてはずだ。昭和世代はいかがだろうか。 戸惑う人も多いはずだ。
『昭和も遠くになりにけり』だ。今年の新語に託せば『ぴえん』と呟く年の瀬だ。
( 2020/12/15 )
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