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 パンダとミッキー

緑化新聞 794号 1面 緑風 7月15日

 感染爆発「パンデミック」をワザと言い間違いしてた。パンダなら上野動物園、ミッキーなら東京ディズニーランドで会えると。なぜ日本語だけに統一できないのか。併記しなければ真意が通じないとでもいうのか。そして「新しい日常」てのは何なの?確かに得体の知れぬ恐怖はある。手洗いをし、外出時はマスクを着けて外出する。栄養のあるものを食べ、たくさん寝る。三密を避けるどころか短時間で用事は済ませ、大声は出さず、速やかに場を離れる。「三制」にも気を配って日々過ごしている。ホントに空疎で味気ない世の中になった。まるで病院みたい。安静、栄養、水分、睡眠の規則正しい生活だ。
 その上、今は梅雨の季節、九州はじめ各地で大雨の被害が深刻だ。ハッキリ言えば、コロナで亡くなった人より雨のせいで亡くなった人の方が断然多い。しかもこのところ毎年のようにひどい惨状だ。線状降水帯が列島の上に止まって大雨を降らしているという。コロナも大雨も自然災害だ。が、ここに人間がいろんな意見を発信するので混迷する。。ツィッターだ、SNSだ、ラインだと発信するものだから収拾がつかない。こちらも情報洪水だ。真面目な人間なら狂ってしまう。ウイルスは定期的にやってくるだろうし、大雨による大災害も毎年やってくる。
 世界中で大騒ぎになっているコロナ洪水ではあるが、そのなかでも、とても美しい言葉を見つけてうれしかった。「グリーン・リカバリー」。
 人とモノの移動が止まったことで、二酸化炭素の排出が軽減された。大気汚染の空に青空が戻った。新型コロナウィルスも、もとはといえば、深刻な気候変動と生態系の崩壊によるものだった。緑を破壊したことで眠っていたウイルスが出て世界中に広がった。コロナ危機は、地球規模の大きな環境改変によるものであり、生態系からの警告なのだ。だからこそ地球を修復する仕事に携わっている造園家の仕事は価値ある仕事であると誇ることができる。リカバリーも謙虚で良い。

( 2020/07/15 )

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