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  マスクの放列

梅は咲いたが、桜はまだかと、外堀の道を歩いていたら向うから異様な一団が列をなしてやってくる。近くにマンモス大学があるから帰校時間帯だ。異様に見えたのは皆マスクをしているせい。新型コロナ肺炎の影響だ。正式名称も発表されたのだが、使うマスコミは皆無だ。発現地の「武漢」も薄れてしまった。それだけ世界中にウイルス禍感染者が広まり、いま現在納まる気配はない。
これが長引けば、これから先、経済や観光、株価の上下まで影響を受けないはずがない。大災害と言えば、台風や大雨、地震、津波、火山爆発といった自然災害に気を囚われていた節がある。ウイルス感染の猛威なんて忘れていた。
ともあれ不気味で得体の知れない肺炎ニュースには驚愕するしかない。相手は姿も顔も見えない。この先季節が移りスギ花粉が飛散すれば、またマスクは手離せない。そこに新たな新型ウィルスが襲ってきたら、またまたたいへんな事態になる。ましてや東京にとってはオリンピック直前、そうした事態になったら中止もやむを得ないのか。日本は武漢以上の後進国との汚名を受けないとも限らない。むしろ今の時期で良かったと言えるようにしたい。
ともあれ、どこを向いてもマスクの放列がある。銀行はそれぞれ自己の負担でマスクを用意している。責任の重い、厚生労働省傘下は無償貸与するらしい。イベント会場ではみなマスクをしているが、人混みには近づかないのが賢明だ。おかげで観光地の経済もドン引きで、ホテルも、商売している方たちも、上がったりだ。
イスラムや中東の女性たちは顔に布を覆い、家族にしか素顔を見せない美風をもつ。日本もこれを機に、大型マスクを装着して過ごすことにしてはいかがか。男も女も、老いも若きも、子どももマスクで顔を覆えばいい。お肌の乾燥対策にもなる。いつも柔肌のしっとり皮膚になることでもあり、いいことづくめだ。



( 2020/02/15 )

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