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緑風

 トヨタ売上30兆によせて

10日間も休みが続くとカラダも鈍るしアタマもボーとする。仕事が始まっても不満たらたら、中には新人社員は、退社代行会社に頼み、結婚したてのカップルも離婚するとった風で、5歳児のチコちゃんに怒鳴られても言い訳は効かない。
長い休みをどう過ごすのがいいのだろうか。おりしも、平成が終わり、令和がはじまった。ボーっと休んでいる間に2つの元号を生きてしまっていたのだ。何もしないでも経済効果は2兆円と試算された。太陽と雨のい陰で植物はひとときも休むことなく成長を続け、AIはプログラムされたままに己の務めを果たしてくれる。人間は眠らずにいられないし、食べずにいられない。誰の力もかりず独りで生き切ることも難しい。常に時間に追われ、効率を追い求め、利益を追求する生き方が身についている。その最たる手本がトヨタ自動車の社長である。日本企業で初めて売上高が30兆円を超えたそうだ。営業利益はほぼ2兆5000億円。営業増益もほぼ独り勝ち。
それなのに、社員の冬の賞与に言及せず、終身労働制に消極的で、できるならいつでも首切りが可能な体制を望んでいる。経団連会長の日立の社長も同調しているので、どうも令和時代の先行きは喜んでばかりおれない。
新しい天皇は象徴としての日本国憲法に寄り添い、国民に寄り添い、世界の平和に寄り添う、と言った言葉を残した。ご自身も水の研究をこれまで以上に勉強し、環境問題への関心を示した。
日本造園学会も学会誌最新号で「ポスト成長社会におけるランドスケープの方向は」Degrowthの可能性だと、報じている。語源の意味する所は「壊滅的な洪水の後に、川の流れが通常の状態に戻る」ことを意味するのだという。なんだかよく理解できないが、トヨタの社長の発言よりはキタイできそうである。

( 2019/05/15 )

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