【珪酸塩白土の組成】 珪酸塩白土の組成単位は、マイナスの電気を帯びた珪酸化合物の核に多くの陽イオン(微量要素と呼ばれる金属イオン=ミネラル)が付着したコロイド粒子(超微粒子)である。このよ うなコロイドの構造および機能性(下図参照)がソフトシリカの土と水とを浄化する効能に深く関係している。また含有する 16種類のミネラル分は、動植物生命体の成長に大きく寄与する。 ソフトシリカに含有される主なイオンの元素を列記する。 - 水溶性微量要素 Na, Al, Fe, Ti, Pb, Cu, Mn, Ag, B, Zn, Sn, Ni, Cr ......
- 置換性塩基 Ca, Mg, K, Na ......
- その他 P(リン酸として)......
ソフトシリカには置換性塩基の含有量が極めて多く、またなかでもMgの含有量が多くなっている。Mgが植物体の成長ばかりでなく、米や果実の食味(特に甘み)の向上に深くかかわる成分といわれており、土や水の浄化作用に加え、このことからもソフトシリカは、注目されているのである。 図1 コロイド粒子のモデル図と働き
| 【珪酸塩白土の機能】 ■水質浄化 ソフトシリカには水と土とを強力に浄化する作用がある。これは多孔質の白土体内に占有する水素イオンが土壌に施されることによってイオン交換作用を起こし、同時に、前述のように多量に含有される置換性塩基が、水や土に含まれる有害な陽イオンと入れ替わるためである。つまり、植物体にとって有益なミネラルがソフトシリカから水や土に放出され、代わりに水や土の中のガスや不純物などの有害因子がソフトシリカに取り込まれるのである。 多孔性であり、水溶性の有益微量要素を豊富に含むという特殊な仕組みと機能によって、ソフトシリカは根腐れを植物に起こさせないのである。 ■土壌改良 ・土壌の団粒化 多孔質のまま土壌に潜り込んだり、粘土質の特性をもって単粒土壌やミジンをまとめたりして、ソフトシリカを施した土壌は団粒化され、排水性、通気性の高い土壌となっていく。 ・土壌の酸度調整 ソフトシリカには緩衝能力があり、強酸性・強アルカリ性の土壌を中性〜弱酸性に整える。従ってソフトシリカを施用した土壌には、消石灰や苦土石灰を混用する必要はない。 ・肥料の調整機能 多孔質であるソフトシリカを施用することで、チッ素過多を原因とする障害を回避することができる。逆に、土壌にチッ素が不足してくると水素イオンとの交換によってチッ素を補給する働きもする。また植物に吸収されにくいリン酸塩を植物の根酸に代わって分解し、植物(根酸)による土壌の酸化を減少させる。さらに流出したリン酸を一旦固定化し、イオン交換によって植物が必要なときに吸収されやすい形で放出する作用もある。 |